本日は”絵本「ちーちゃんのおなかのあな」が僕に教えてくれたこと”というテーマでお話しをさせて頂きます.
*絵本「 ちーちゃんのおなかのあな」
*工藤さんのブログに絵本制作の裏側を公開して下さっています.
ぜひこちらもご覧ください!
↓↓↓↓ https://www.yukikudo.tokyo/posts/8281517 ↓↓↓↓
絵本「ちーちゃんのおなかのあな」は,北千住にある美容室smoos’の店長 “工藤ユウキ“さんが企画プロデュースしたご自身の愛娘”ちーちゃん”とお母さんの物語です.
工藤さんの娘さんの”ちーちゃん”は,出生児20000人に1人程度が発病する「チャージ症候群」という難病を抱えており,生まれつき消化管が未熟で発達がしづらく,「胃ろうカテーテル」と呼ばれる”お腹のあな”から日々の食事と栄養をとっています.
「胃ろうカテーテルでも,いろいろな物を食べさせてあげたいし食事を楽しんでもらいたい」
この絵本では,そう想うお母さんと愛娘ちーちゃんとの愛情に溢れた毎日,そして胃ろうカテーテル児に向けたミキサー食レシピが描かれています.
絵本に描かれている胃ろうカテーテルのためのミキサー食レシピは,成人に関する情報はあるものの,子どものためのミキサー食に関する情報はほとんどありません.工藤さんご夫婦はちーちゃんへの医療的ケアや療育から得たたくさんの経験を,同じような経験をされている方に届けられるようにと,たくさんの議論を重ねて制作されました.
絵本を覗いてみると,”胃ろうカーテルがどういうものか”ということまで,とても分かりやすく描かれています.僕は診療放射線技師という医療者でもあるのですが,所属する病院にもぜひ置かせてもらいたいと思うほどでした!
#師長に相談してみよう
そして絵本のイラストにもすごくエネルギーが溢れているんです!子どもだけでなく大人が見ても,絵が伝えたいことに一瞬で惹き込まれてしまう色彩とタッチに見入ってしまいます.
イラストを担当された保科琢音さんは落語家でもあって,もともとオフラインで活動されていた”独絵ん会”という絵本や紙芝居の読み聞かせを,現在Youtubeでも公開されています.話しのプロの落語家による絵本の読み聞かせは,サイコーすぎて大人が見ても釘付けです.
#我が子に見せたら僕の読み聞かせのハードルがあがった…
一方で,僕がこの絵本から受け取ったモノは,工藤さんと奥様(ちーちゃんのお母さん)の”愛情と葛藤”でした.
自分の子どもを愛していない親なんてこの世にいなくて,子を持つ親はみな”子どものために何ができるのか”ということを必死に考え,毎日を過ごしているのではないでしょうか.
実は僕の兄姉も幼少期にとある病気によって医療体験を経験し,青年期までの長期間にわたって大学病院にお世話になっていました.僕の両親も兄姉が病気だったころは、本当に必死だったと思います.
末っ子だった僕は幸い病気をせず元気に過ごすことができました.しかし僕は,兄姉の病状で不安そうな両親の体温を感じることが辛かったし寂しかった.それは両親の不安を側で感じているのに,”僕が”両親に何もしてあげられなかったから.
そして僕はいま医療者として”小児専門の医療機関”という場所で働いています.ここにも工藤さんご夫婦や僕の両親と同じように,”子ども達のために”毎日を必死に過ごしているご両親やご家族のたくさんの物語があります.病気の我が子へ愛情いっぱいに向き合っているご家族の姿を見ると,僕はどうしても自身の感情を切り捨てることができないのです.
最後になりますが,実はちょっと前に絵本を製作された工藤ユウキさんに会ってききました.絵本のお話しだけでなく家族やお仕事まで,たくさんお話しをさせて頂きました.とても気さくな工藤さん!北千住近くまで行くことがあれば,また必ず顔を出させてください!
工藤さんの愛情が絵本を通してたくさんの方に伝わることを願っています.愛情いっぱいの工藤さんとご家族を心から応援しています.
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