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2020.10.24

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小児医療の問題点

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皆さん初めまして。

医療えほんラボのブログ記事ページへアクセス頂き、誠にありがとうございます。

医療えほんラボ 共同代表の大脇由樹(オオワキ ヨシキ)と申します。

 

このブログは、当ラボの活動以外にも小児医療に関する発信、そして医療に関する情報を皆様にお届けすることも目的として開設いたしました。

是非お読みいただき、情報集の場として利用いただけたら幸いです。

何卒よろしくお願い申し上げます。

 

 

 

健康と病

皆さんは ”健康” や ”病” に関して深く考えたことがあるだろうか。

 

自分自身ないしは身内の方が病気を患っていたり、医療現場に携わっているヒトであれば、そのような機会があるかもしれない。

 

でも、多くの方はその日がくるまで ”他人事” であり、深く考えたことがないのではないだろうか。

 

若い年齢層の方においては尚更だ。

 

 

 

一方、病院という世界には、もっと若い世代 要するに幼少期ないしは生まれながらにして、病と向き合っている子どもたちがいる

 

 

本日はそんな子どもたちの葛藤や、現在の社会における問題点について、私の幼少期の経験も交えて触れていきたい。

 

 

 

 

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ネガティブな感情の芽生え

幼少期、親に連れられて病院に行くと、私はいつも決まって、泣いていた。 そう、とにかく注射が苦手だったのだ。

 

私は血を見るだけでも血の気が引いてしまうタイプだったこともあり、注射をされると分かると大暴れ

 

医師や看護師にも呆れられるくらいの暴れようであった。

 

当時の私は、持病により定期的に通院していたのだが、中でも一番の恐怖を感じたシーンは、たくさんの医師に囲まれた時だ。

 

 

このたくさんの医師=研修医 であった訳だが、自分はこれからこの白衣の大人たちに何かされるのか…と戦々恐々。

 

小児期のこのような経験を、私は誰に打ち明けられるでもなく、自分の中にしまい込んで成長をしてきたわけだが、学校の友達はそんな経験を知る訳もなく、よく病気のことを突っ込まれ傷心したものだ。

 

 

そう、多くの子どもは、自分が病気であることの受け入れもできなければ、何故治療をしなければいけないのかも分からない。だから当然、何をされるのか見当も付かず、ただただ怖いのだ

 

 

泣いたら親が止めてくれるだろう と半べそをかいてみるのだが、この時ばかりは親も医療者に申し訳ない と、様々な感情を持った表情で子どもを押さえつける

 

 

心の安全地帯(=親との感情の共有)が担保されていない子どもに、良質な検査など行えるはずがないのに。

 

 

このように、医療従事者に対して、病気に対して、自分に対して ネガティブな感情が育っていったことを鮮明に覚えている。

 

 

 

 

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子どもを取り巻く医療環境問題

これらの問題を解決しようとしたときに、我々医療者が提案できる解決策は《子ども目線で考える》これしかないだろう。

 

しかし、こんなにも当たり前なことなのに、本邦ではこの活動が十分に行われていないのが現実である。

 

実際に、海外では子どもたちのサポートを行う国家資格(チャイルド・ライフ・スペシャリスト:CLS)が存在している一方で、本邦ではその教育機関すら存在していないのだ。

 

 

チャイルド・ライフ・スペシャリスト協会

 

 

そのため、本邦で活躍しているCLSは、留学をすることで資格を取得し、帰国後にCLSとして各病院で勤務を行っている。

 

 

もちろん、このCLSが勤務している病院の子どもであれば、専門家によるケアが受けられるため良いだろう。しかし、現実的には《留学》という高い壁に阻まれ、CLSの勤務施設は34施設47名(2020年2月 *上記協会HPより)に留まっている。

 

 

*日本小児総合医療施設協議会(JACHRI)の加入施設は全36施設(記事執筆時データ)存在しているが、全国の小児医療に特化した病院であってもCLSが存在していないことが上記データからも示されている。

 

 

日本小児総合医療施設協議会(JACHRI)

 

 

健康、教育、栄養の三大要素等により算出される子どもの成長指数を表す 「The Child Development Index (CDI) 2012: Progress, challenge and inequality by Save the Children」 において、日本は最高ランクにつけている一方で、母子家庭の貧困率が高いことも問題とされており、国として抜本的な対策が十分になされているとは言えないのだ。

 

 

この背景は、子どものための施策に対する公的支出がGDPの1.3%(35ヵ国中29番目)という衝撃的な数字にあると考えられ、他国に比べて圧倒的に将来を担う子どもたちへと保証や投資を国がしていないことが理由として挙げられる と個人的には考えてる。

 

 

 

 

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それぞれの立場でできることを考える

では、私たち医療者、そして子どもの両親には何ができるのであろうか。

 

 

それはまず、どんな小さな一歩でもいいからアクションを起こし、子ども達に手を差し伸べることなのではないだろうか。

 

 

僕らが差し伸べることすらもしなければ、病に必死に立ち向かう子ども達は、その手を取る機会すら与えられないのだから。

 

 

 

子どもの心の成長には、主体的に自分なりの解答を導き出すための努力を行うプロセスで得ることができる《ポジティブな感情体験》が必要不可欠である。

 

 

 

これらの積み重ねにより、自己肯定感が高まり、いずれは様々な《理解》という次のステップへと進むだろう。

 

 

環境のせいにするのではなく、《まずはやってみる》 。

 

 

まずは、ここから始めよう。

 

 

 

子ども達の素敵な未来のために。

 

 

 

 

 

 

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